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トカイナカに暮らす①~土地探し・注文住宅建築編~

 
トカイナカに暮らす「土地探し」
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長楽さつき
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トカイナカ暮らしのあれこれを日記仕立てにしてみました。よかったら、読んでみてくださいね!

 

『トカイナカ日記1日目』土地購入

私が町田に住んで、もうすぐ10年になる。町田市なのに、川崎市と横浜市が徒歩圏にあるという不思議な地域。この辺は多摩丘陵の一部なので、山や谷が今も多く残っていて、我が家の300㎡の裏庭も竹林と雑木林である。山あいには田園がひらけて、秋は柿がたくさんとれる。無農薬野菜の直売所も至るところにみられる。夕方近くになると、草むらにいる虫の音がけたたましい。こんなところに住んだら、さぞかし子供たちが伸び伸び育つだろうと思い、たどり着いた。

私は大阪生まれの大阪育ちであるが、幼少期は香港で暮らしていた。1階がガードマンのいる駐車場、2階がガーデン、3階から16階までが住宅になっている250㎡の大きなマンションだった。100万ドルの夜景を目の前に、60㎡の広々としたリビングで、ごっこ遊びをして過ごした日々のことが、未だに忘れられない。私自身は都会で育ったせいか、都会と田舎のどちらも楽しめるトカイナカで子育てをしてみたいなぁと思っていた。

そう思っていた矢先、町田に希望価格の土地があることを知った。しかし、いずれも駅から遠くバス地域だったので、夫や子供たちが職場や学校に通うのに困る。1年くらいあちこち見て回ったであろうか、ある日、駅から歩いて15分ほどの里山に、竹林と柿の木にかこまれた荒れ果てた土地が目にとまった。「この土地に夢の注文住宅を建ててみたい」冗談半分にそういうと、夫は驚いていたが、工務店の人に見に来てもらって、注文住宅が建築できることを確認してもらった。話はトントン拍子で決まっていった。

 

はじめて土地を見に行った時は、ボロボロの古い平屋が建っていた。持ち主だったおばあさんが亡くなり、娘さんが売りに出されていた。大手企業のキャリアウーマンとして働いてきた娘さんは六本木に家をもっていて、今さらトカイナカに移住してくるつもりもないらしい。古家の建て壊し費用は負担してくれることになった。

しかし、この土地は道路から一段下がっていて、真四角ではなく変形していた。建売業者なら絶対、買わない土地だ。夫だって、ここに私が思っているような『木のおうち』が建つとは思いもしなかったようだ。若い時だからできたことなのだ。それもこれも縁あってのことだろう。おかげで私たちは都心からも、借家からも解放されて、はじめての戸建てを注文住宅で建てることができた。

 

トカイナカに暮らす「土地探し」

古家を建て壊した後、更地の状態

 

『トカイナカ日記2日目』注文住宅の建築

古家はボロボロでも建て壊し、背丈くらいある伸び放題の草をとると更地になった。隣の家とも離れているので、四方八方から太陽の光を浴びることのできる日当たりのいい土地だ。

幸いなことに、建築をお願いする工務店は土地探しの前から決まっていた。東大寺や法隆寺などで用いられている宮大工の工法をとりいれながらも、現代に合うような工法で注文住宅を建築している公務店だ。

変形した土地のため、家が建てられる面積がワンフロアー30㎡。だけど、ホームパーティーが好きな私たちは設計士さんに「たくさんの人が集まっても圧迫感を感じないLDKにしてほしい」とお願いした。もう1つ、「道路からフラットで玄関に入れるようにしてほしい」と。道路から1段下がった土地だったため、老後を考えると外階段は厳しいと判断したからだ。老後はホームエレベーターがつけられるような設計で、内階段を作ってもらった。

リビングの床は杉の木、子供部屋と仕事部屋の床はコルク。壁は水性顔料で体に優しい素材の家。70㎡と小さいながらも、東西南北に大きな窓があるので、1日中、太陽の光を楽しめる。こんな家の完成までには、半年以上かかったであろうか。私たちにとっては、生涯忘れることのできない日々であった。

 

『トカイナカ日記3日目』引っ越しの日

引っ越しの当日は、ご近所の方々と顔を合わすことできた。昔ながらの近所づきあいの意識があるのが、トカイナカにはまだ残っていたのである。私たちが新しい暮らしになれるのは、そんなに時間がかからなかった。

 

ここの地域には同じ苗字の家が多い。1軒あたりの土地面積が広く、地主さんとして美しい自然を残す努力をしてくださっていることに感謝する。いつまでもそうあってほしいと願っている。

 

トカイナカでの庭仕事は、何もかも珍しく、どこから手をつけていいか、はじめのうちは見当もつかなかった。300㎡の竹林を裏庭にとして購入したまではよかったが、竹の間を人が通れないくらいに荒れ果てた竹林を庭にするなんて虫がよすぎた。が、さいわい竹林の手入れを手伝ってくれる庭師さんを見つけた。今は造園業を営んでいる方でも、竹林の伐採を喜んで引き受けてくれる庭師さんは少ない。別の地域の横山さんというおじさんで、以来ずっと世話になっている。その人を先生に、見よう見まねで竹を切って処理する技術を学んだ。横山さんにとっては、さぞかし大変なことであっただろう。一方、近所の方たちにも、竹を切り倒す作業のときには、何かとお世話になったことはいうまでもない。

 

続きは、次回をお楽しみに!

 

 

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